【2013年11月2日 5:35 PM更新】
銀歯をつめてある歯に舌でさわるとすき間が空いている・・・・
何年か前にむし歯を治して痛みはないけど、放っておけば銀歯が外れたり、水がしみたり、夜も眠れないほど痛くなるかも・・・
痛みが出ないうちは、歯医者に通うのは億劫で恐くて避けられるものなら一生通いたくない、というのが正直なところ・・・
今は技術や材料が進歩して、麻酔を打つときもほとんど痛くないし、銀歯が嫌なら歯と同じ色の丈夫な材料を選ぶこともできます。
でも、歯を削る独特の音は無くならないし(メーカーの方はずい分努力されているのですが)、歯医者で予約をとって通うのもけっこう大変です。
さらに心配なのは、むし歯を治療するたびに削られて自分の歯がなくなってしまいそうなこと。
最初は小さなむし歯を詰めただけだったのに、次の治療では型を取ってかぶせて、次の次では神経を抜くことになり・・・
このような悪循環を体験されたり、見聞きされた方は多いと思います。
新潟大学歯学部で細菌学を教えていただいた星野悦郎名誉教授もむし歯に悩まされて、ご自分の歯が抜歯となって不自由な思いをされたそうです。
治療を繰り返すうちに歯が無くなってしまうことに疑問を抱かれ、むし歯の原因となる細菌をすべて歯の中から追い出してしまえば(除菌)、神経を抜く必要はなくなり二度とむし歯は再発しないはずだと考えられたのです。
そして、人間の口の中に存在するすべての細菌の種類を突き止めて、それらの細菌すべてを除菌できる抗生物質の組み合わせを発見されました。
これは画期的な研究で、むし歯はすべて削り取らなくては治らないという歯科界の常識を覆すものだったのです。
ただ残念だったのは、これまで歯科で培われてきた技術はむし歯をすべて削り取ることを前提として発達してきましたので、既存の材料や術式だけでは抗生物質の効果を歯の内部で有効に発揮させるのは難しく、われわれ歯科医師の思考方法も従来の教育に縛られていることでした。
乗り越えなければならない問題は多いのですが、できるだけ歯を削らずに神経を保存して一生自分の歯で過ごす方を増やすために研究・研鑽に励んでいる歯科医師がLSTR療法学会に参加しています。
(LSTR=病巣無菌化組織修復)
星野教授に学生時代お世話になったご縁で、わたしは第一回LSTR療法研究会から欠かさず出席し、2012年に開かれた第十一回学術大会では口頭発表を行い論文が学会誌に掲載されました。
今後も一本でも多くの歯を残すためにLSTR療法を学び続けます。
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