「歯周病学を極める」リンデ教授特別公演


【2015年11月8日 9:51 AM更新】


北欧スウェーデンは歯のクリーニングの先進国として歯科医療の関連者の間で知られています。
著名な研究者が多い中で、イェテボリ大学歯周病科主任教授を1969年から務めていらっしゃったヤン・リンデ教授は基礎研究から治療まで世界の近代歯周病学のスタンダードを確立され”世界の歯周病学の頂点”と称えられています。
40年以上前から世界の第一線で活躍されているリンデ教授の講演が日本で拝聴できるということで、昨日東京まで出かけてきました。
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会場の「ベルサール飯田橋駅前」はJR飯田橋駅から徒歩で3分程度で便利な場所にあって助かりました。
さすがに世界最高峰の研究者・臨床家の講演ということで会場には200名以上の歯科関係者が集まっていました。
新潟からも顔見知りの先生が出席されていて嬉しくなりました。
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リンデ先生は30代前半でイェテボリ大学歯周病科の教授に就任されたので活躍されている年月が非常に長く、わたしがセミナーに出かけることを知った歯科医師は「えっ、まだご存命だったんですか?」と驚いたほどです。
すでに80歳近いはずですが非常にお元気で6時間を超えるセミナーを余裕でこなしていらっしゃいました。
講演が始まって最初に映されたスライドには「Clinical Periodontology back to basics -different forms of Periodontal disease and their management-」と題されていました。
Type1.として’歯肉炎’から講演が始まります。
歯ぐきを腫れさせる病原性を持つ細菌が増えてくるまでには歯の周りにプラークが付着し始めてからおよそ2週間かかります。
歯肉炎の病原菌が歯ぐきに接すると表層に近い毛細血管の数と太さが増して炎症反応が引き起こされます。
プラークがきれいに除去されれば歯ぐきの炎症は収まるり歯科医院での対応は容易なため、歯科医療従事者には軽視されがちですが歯肉炎が存在するだけで歯周ポケットの悪化と歯を失うリスクが高くなることは統計的に証明されているそうです。
プラークコントロールがしっかりとできていて歯肉炎がみられないグループとお口の中全体で中等度以上の歯肉炎がみられるグループを比較すると、歯周ポケットの進み具合が3倍、歯を失う割合は40倍以上になることが確かめられているのです 

むし歯の場合はフッ化物を適切に使用することで効果的な予防が確立されていますが、歯周疾患の場合はプラークや歯石のように時間が経てば必ず歯に付着するものを蓄積させないことが重要となります。
そのため、5つに分けられたすべての歯周疾患について最初に行う治療として、患者さん自身のお口の衛生状態に関する意識を高めていただくためのカウンセリングとその効果を定期的に歯科衛生士が確認する経過観察が挙げられていたことが印象的でした。
分かりやすく言えば、お家で行っていただく歯みがきの仕方を見直して極力歯垢を残さずに歯ブラシ等を使いこなしていただくプラーク・コントロールが重要ということです。
そして、患者さん自身のブラッシングではきれいにするのが難しい場所、歯周ポケットが深くなっていて歯ブラシが届かないようなリスクの高い場所については歯科衛生士が管理を行うというメンテナンスを継続していくことが歯周病を進ませないためには大切です。
歯科医院でのチーム医療を再認識できる有意義なお話を聞くことができました。







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