歯を削らないで材料をつめると外れやすくないのでしょうか?


【2016年1月1日 9:10 AM更新】


お答え) 健康なエナメル質は接着材料の性能が最も高く発揮されるので早期に外れる可能性は低いのです
歯をまったく削らずにコンポジットレジン(強化プラスチック)を盛り上げて歯の形を直します、と聞くと「すぐに外れてしまうのではないか?」と不安になる方が多いのではないでしょうか?
実は歯を削らずに接着する技術は比較的身近な治療で昔から使われています。
あなたは歯並びを直す歯科矯正を行うために歯にワイヤーをつけている方をみかけたことはありませんか?
現代では矯正に用いるワイヤーを固定するための金具(ブラケット)は接着性レジンセメントで歯に張り付けられる場合がほとんどです。
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         (株)サンメディカル 「スーパーボンド」取扱説明書より
接着材料で歯に張り付けられた金具(ブラケット)は、矯正治療が終わるまでの数年間にわたり歯を動かすための力に耐え続けます。
機械的に引っ掛けることなく、まったく削られていない平らな歯の表面に平らな金具を長期にわたって固定できるのは、接着材料が優れているだけでなく金具(ブラケット)を歯の表面の健康なエナメル質に接着していることが大きな理由です。
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歯の頭の部分を卵のからのように覆っているエナメル質は人体の中で最も硬く有機質をほとんど含んでいません。
エナメル質の主成分は骨と同様にハイドロキシアパタイトですが、結晶度が高いため骨よりも硬く接着材料との相性がよいのです。
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(株)モリタ デンタルマガジン110号『進化する象牙質接着と歯の延命』 真鍋 顕 先生より
前歯のすき間を直す場合にも削らずに健康なエナメル質に接着するので条件は良いわけですが、松田歯科医院ではリン酸エッチング処理を行って接着力が長期間保たれるように配慮しています。
15秒間だけリン酸をエナメル質の表面に作用させることで接着剤がエナメル質としっかり結合するため耐久性試験の成績が向上することが、大阪歯科大学の山本 一世 教授の論文で報告されているのです。
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接着材料は進歩し続けていますので常に情報を集め続ける必要があります。
現在、松田歯科医院では技術力の高い3M社が販売している”スコッチボンド ユニバーサル アドヒーシブ”のユニドースタイプを使用しています。
スコッチボンドはエナメル質はもちろん、歯科に使用される材料のほぼすべてに強力に接着するので人気の高い製品です。
通常はボトルに入った製品が使用されていますが、松田歯科医院でダイレクトボンディング等の保険適用外の治療を行う場合には一回毎に使い切るユニドースタイプを使用しています。
これは、比較的治療時間が長くなりやすい自費診療でも対応しやすいことと使い切りなので衛生面でも安心、さらに開封直後の製品を使えるので性能劣化の心配がほぼないことが理由です。
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このように、新しい材料を健康なエナメル質に使用すればコンポジットレジンは強力に接着できますので外れる心配は非常に少ないのです。
しかし、歯の表面がしっかり乾燥していなければ接着材料の性能は十分に発揮されないので詰め物が外れる原因となってしまいます。
歯の治療の際には風を当てて乾燥させることは頻繁に行わており、圧縮空気の供給源は機械室にあるコンプレッサーです。
閉鎖された機械室内の空気を圧縮しますので、特に対策をとらないと水分や油を含んだ空気が接着する歯面に吹き付けられることになります。
これでは、乾燥させているつもりで歯面を汚染して接着力を弱める危険性があります。
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そこで松田歯科医院では治療に使う圧縮空気を歯科専用の除菌ドライヤーに通して油分・水分さらにウィルスを含む雑菌まで完全に取り除いた清潔な状態で使用しています。
(株)昱工業 デンタル除菌ドライヤユニットー
以上のように性能の高い接着材料の選択・歯面の接着性の改善・環境汚染要因の排除を徹底して行い、詰め物の寿命をできるだけ伸ばすように松田歯科医院では配慮しております。
松田歯科医院
院長 松田拓己







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