はみがきをしているのに歯が悪くなるのはどうして?(西区の歯医者、歯科医|松田歯科医院)


【2023年5月30日 12:44 AM更新】


片山恒夫先生の突っ込み振るわせ磨き

西区の歯医者、松田歯科医院の院長 松田拓己(歯科医師)です。

 

私が新潟大学歯学部に通っていた頃に、片山恒夫先生の著書「歯槽膿漏―抜かずに治す」の中に、非常に興味深い歯磨きの方法が紹介されていました。それは”突っ込み振るわせ磨き”という方法で、歯と歯茎の境目や歯と歯の間に歯ブラシの毛先を入れることを意識しながら、細かく振るわせるというものです。

 

 

このブラッシング法は、一本一本の歯にブラシの毛先が当たっていることを意識しながら行います。これにより、プラーク(歯垢)を確実に落とすことができます。私自身、この方法を学んでから30年近くも続けています。そのおかげで、歯茎の健康を保つことができていました。

 

 

そんな私も、50歳を目前にして困ったことが起きてきました。それは、適切なブラッシングをしているにも関わらず、一部の歯にむし歯ができたり歯の根が割れてしまったのです。これはなぜなのでしょうか?それは、ブラッシングだけでは全てのプラークを取り除くことができないからです。例えば、歯の裏側や歯と歯の間はブラシが届きにくい場所であり、ここにプラークが溜まりやすいのです。

 

歯みがきの目的と正しい方法

そこで、歯みがきの目的を再確認してみました。歯みがきで目指すのは、お口の中を清潔に保ち、むし歯や歯周病を予防することですね。そのためには、細かく歯ブラシを動かすだけでは不十分で、さらに工夫が必要ということになります。

 

 

ただ「しっかりと歯みがきをする」と言っても、力を入れて歯をゴシゴシこすってしまうと歯や歯ぐきを傷つける危険があります。なので、歯と歯ぐきのさかいめを丁寧に磨くのが重要です。歯と歯ぐきのさかいめは歯周ポケットの入口なので、プラークというばい菌の塊が溜まりやすく、それらのばい菌がむし歯や歯周病を引き起こします。

 

 

歯磨きだけでは足りない?

でも、これだけ気をつけて丁寧に歯みがきしても、むし歯になったり歯周病が完全には無くならないのはどうしてでしょうか?

 

 

実は、歯みがきだけではなかなか届かない場所がお口の中には存在します。その一つが歯と歯の間です。ここは歯ブラシの毛が届きにくいため、プラークが溜まりやすく、むし歯が起きやすい場所になります。このような歯ブラシだけでは磨ききれない場所をきちんと清潔に保つためには、フロスや歯間ブラシの使用が推奨されています。

 

 

それでも歯が悪くなる?

さて、これまでご紹介したように、歯ブラシ以外の器具まで使っているのに、それでも歯が悪くなるとしたら、食生活や生活習慣、生まれつきの体質などが影響しているかも知れません。

 

 

食生活の問題といえば、ピンときますでしょうか?頻繁に甘いものを摂取すると、歯の周りのばい菌が糖をエネルギーとして使い、酸を作ってしまいます。この酸が歯を溶かすことでむし歯になるのです。歯は硬くて丈夫なのですが、酸で分解されてしまうのが困ったところ。また、飲食物に含まれる色素が歯に付着すると、歯が黄ばんだり、変色したりします。

 

 

生活習慣で大きな問題は、喫煙ですね。タバコの煙に含まれるニコチンは毛細血管を縮めてしまうので、歯ぐきの血行が悪くなり歯周病のリスクを高めます。もちろん、他の臓器にも悪影響を与えるのはご存じですね。また、寝不足や過労などでストレスがたまると免疫力が下がり、お口の中の病気に対する抵抗力が弱まります。

 

 

さらに、体質の問題も歯の健康に影響を与えます。例えば、唾液の量や質、歯の形や歯並び、お口の中のばい菌の種類などはなかなか改善するのが難しく、むし歯や歯周病のリスクを高めることがあります。

 

 

このように、歯の健康は歯みがきだけでなく、食生活、生活習慣、体質など様々な要素に影響されます。なので、日々の歯みがきにプラスして、食生活の見直しや生活習慣の改善、定期的な歯科検診を行うことが、健康な歯を保つための鍵となります。

 

 

私たち松田歯科医院は、皆さんが口腔内の健康を維持できるよう、全力でサポートします。あなたの歯がいつまでも健康で、素敵な笑顔が続くように。それが私たちの願いです。何か疑問や質問があれば、いつでも気軽に聞いてくださいね。

 

西区の歯医者、歯科医|松田歯科医院

院長 松田拓己 







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