歯の型取りは治療の成否を決定する重要なステップです


【2014年10月16日 12:32 AM更新】


今日も代診の先生から治療の内容について大事な質問がありました。
 
『松田歯科医院では、印象の際にシリコーン系の印象材を使われていますが、その理由はやはり印象精度の高さからでしょうか。
 
保険診療という限られたコストではシリコーン系印象材の使用は難しいという認識がありました。
 
実際に保険診療含め、ほぼ全てのケースで使用されている医院は先生のところ以外には私は見たことがありません。
 
また、シリコン印象はその疎水性のためか、寒天アルジネート印象に対し、血液、滲出液の影響を受けやすいように感じています。
 
シリコン印象材の選択、手技に関して注意点など、ご指導頂けましたら、宜しくお願いいたします。』
 

ご質問ありがとうございました。
 
一般的に用いられている寒天アルジネート連合印象法とシリコン印象法の印象精度を比較する場合、注意しなければならないのは印象材の経時的な寸法変化です。
 
ご存知のとおり、水膠性の印象材である寒天とアルジネートは口腔内から撤去すると同時に変形が始まりますが、シリコン印象材は1週間程度の寸法安定性が保証されています。
 
クラウン、インレー等を単冠~3,4歯のブリッジで作成する場合には、寒天アルジネートとシリコンの印象精度の差は臨床的に問題にはならないと思われます。
 
しかし、型取りが終わると同時に石膏を注いで保湿箱の中に保管しなければ、寒天アルジネートの変形により補綴物の精度は大きく下がってしまいます。
 
つまり、寒天アルジネートでシリコンと同等の精度得るためには、印象~石膏注入までの時間と人手が必ず必要となります。
 
材料の単価はシリコンの方がはるかに高いのですが、寒天アルジネートで精度を確保するためには術者に加えてアシスタントのコストも上乗せされるということです。
 
Atonce.jpg
 
咬合印象用のディスポーザブルトレー”アットワンス”(株式会社 ビー・エス・エーサクライ)を使用すると上下の印象が一回で採れるうえ、印象材をトレーからはがす作業も必要なくなるので大きな省力化となります。
 
◎シリコン印象:印象材の盛り上げ~硬化までの約5分
 
◎寒天アルジネート印象:上下の印象採得に約10分+石膏の注入に約5分+トレー等の器材整備に約5分
 
virtual.jpg
 
シリコン印象材の親水性については各社が改良を繰り返しており、上記で紹介されている”バーチャル”(イボクラール・ビバデント社)のHPでは水中で印象採得を行っている動画が紹介されています。
 
従来から信頼性の高い製品として使用されている3M社の”インプリント3”も親水性の改善が紹介されています。
 
inprint3.jpg
 
ただ、シリコンは本来疎水性の物質であることは変えようがありませんので、水膠性の印象材と比較して水分の存在が好ましくないことは間違いありません。
 
そのため、歯肉溝滲出液、血液を極力減少させることが重要なのは従来どおりです。
 
viscostat.jpg
 
歯肉の炎症を事前に解消しておくことはもちろんとして、当院では歯肉圧排を行う際にボスミンよりも確実に止血が得られ歯肉を着色する心配のない”ビスコスタット・クリアー”(ウルトラデント社)をシリコン印象時の止血剤の第一選択としています。
 
松田歯科医院 院長 松田拓己
  
◎これからの時代は感染リスクの低い印象方法が主流になるはずです
http://www.matsudadent-whitening.jp/wp/wp-content/uploads/diaryblog/s/2020/09/post_897.html
 
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