ダイレクトボンディングとオールセラミックはどちらが良いのでしょうか?


【2015年12月31日 5:45 AM更新】


前歯のすき間が気になる、銀歯が目立つので白い材料でやり直したい
というご相談を頻繁にお聞きします。
金属はアレルギーを心配される方も年々増え続けており、
お口の中にはなるべく入れたくないというお気持ちはよく分かります。
また、むし歯の治療ではなく自然にできてしまった歯のすき間を埋めるために
健康な歯を削るのは避けたいと希望されるのも当然ですね。
金属を使わずに歯の形を直す治療として、保険適用外の
ダイレクトボンディングとオールセラミック修復の二つがありますが
「どう違うのですか?」とご質問を受けることが増えています。
まずは、両方の治療法の特徴を表で比較してみます。
 
 ※ダイレクトボンディング  
        
主な材料    コンポジットレジン(強化プラスチック)  
治療回数    最小1回                        
歯を削る量   0~極わずか              
耐久性      やや劣る(修理は可能)         
変色      飲食物等の色素が徐々にしみこむ   
型取り     不要                 
アレルギー   まれに現れる            
費用      1ヶ所につき39600円      
 
 ※オールセラミック修復
主な材料    ジルコニア
治療回数    最小2回
       
歯を削る量   0~1.5㎜(通常1㎜以上)
耐久性     高い(修理は困難)
変色      ほぼない
型取り     必須
アレルギー   ほとんどない
費用      1歯につき88000~110000円
 
【治療期間】6週間 【通院回数】5回 【費用】¥149600(ダイレクトボンディング1ヶ所、オールセラミック1歯)
 
この表だけでは具体的にどのように使い分けるのか分かりづらいので、
実際に松田歯科医院で行った治療を元にご説明します。
下の写真は自転車で転び歯をぶつけて折れてしまった
患者さんが来院された際に撮影したものです。
左右の上の前歯が折れたのですが、
右の歯はオールセラミックのかぶせ物、
左の歯はダイレクトボンディングで修復しています。
同時に折れたのに右の歯と左の歯の治療法が違うのは
双方の折れた位置が異なっていたためで費用の問題ではありません。
niigata_direct_bonding10.jpg
左の歯は先端が折れただけで修復する範囲が少なく、
ダイレクトボンディングであればほとんど削らずに神経を残せるので
強化プラスチックの強度で十分です。
さらにご自分の歯が十分残っているので、
強固に接着することで材料が外れる心配もほぼ無くなります。
しかし、右の歯は根元まで折れていたので
噛む力に耐えられる高い強度が必要であったことと
接着できる歯の部分が少なく外れやすかったため
オールセラミックのかぶせ物を作りました。
niigata_direct_bonding9_2.jpg
このように強化プラスチックを直接歯に接着して形を直す
ダイレクトボンディングでも、ステップを守って磨き上げることで
歯科技工士さんが作り上げてくださるセラミック冠と
遜色のない輝きと滑らかさを得られます。
保険適用外とはなりますが、
歯を削らないことでご自分の歯を保存して
神経を残す可能性が飛躍的に高まるダイレクトボンディングが
人気を得た理由をご理解いただけると思います。
単にむし歯でできた穴を埋めるだけであれば
保険適用のコンポジットレジン充填で十分な場合も多いのですが、
土台となる歯と違和感のない色調と輝きを再現するだけなく
周りの歯と調和する形に盛り上げて
自然な笑顔を手に入れていただくためには治療技術の研鑽が欠かせません。
さらに、技術・材料に関する新しい情報を常に集め続けて
有効性を確認したうえで治療に取り入れることが求められます。
松田歯科医院では常に上記の努力を続けております。
以上のようにダイレクトボンディングはメリットの多い治療法で、
特に短期間で歯を削る量が最小限であることが評判となっています。
残念ながら、デメリットとして
材料を盛り上げてから表面を滑沢に磨き上げる必要性があげられます。
そのため診療時間が長くなる傾向がありますが(1~2時間)、
表面を磨くステップを省いてしまうと
プラーク(歯垢)が溜まりやすくなるため
むし歯や歯周病を引き起こすリスクが格段に高まってしまいます。
特に、治療の範囲が歯ぐきの下まで及ぶ場合は
歯ぐきを傷つけずに磨き上げることは不可能なので、
ダイレクトボンディングの適応とはならず
オールセラミック修復のみが可能となります。
このような理由で、治療方法の選択については
お口の中を診察してから相談させていただいております。
松田歯科医院
院長 松田拓己(歯科医師)







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